「花を汚いという人類はどこにもいない。みんな花になればいい。」
「花は美しくない、汚いもの。」と言う人類はどこにもいないらしい、という恩師の言葉を思い出した。
「世界にひとつだけの花」だなんて簡単には言えないが、
花は、美しい。誰かのために咲いているわけではないから。
自分自身を花だと思って、ずっと花のフリをしながら、生きてみる。
狭い道を通るときも、「棘があってごめんなさい。生まれつきなもので。」
広場でみんなが振り向くなら、「今日は色艶が良くて、香りも強いから、注目されてしまう。困ったものだ。」
指を指されるなら、「他にはない、珍しい、変な形でしょう?笑ってください。私は自分の形を楽しんでいるんです。」
怒りに震えてしまうなら、「素直に自分の色を出しているだけだ。あなたもそうすればいいんじゃない?」
何かが尽きてしまったら、「余計な枝葉がなくなって、すっきりしましたよ。」
うれしいことがあったなら、「咲き誇って、散ります。散っていくことも楽しいのですから。」